#03

何事もなく過ぎていく。
それが幸せとわかっていても。
友達の彼と友達の話。
妬けるのを恋と間違えそうになる。
君は素直だね。
意固地なほど、自分に。
心の鍵は傷つくほど増えて、
どれが合うのかもう解らない。
君の笑い声は、
重い心に羽をつける。
「あの頃は良かったね」
相槌打ちながら気にしてる、彼女の今。
ネットの波に溺れそうになる。
いいから少し黙ってて。
自分の頭で考えさせて。
囁くように逃げ場がなくなる、
Kissの3秒前。
逢えてよかった。
でも過去形じゃ なんか違うの
頑張って抱きしめてるけど、
ほんとは抱きしめられたかった。
大きな存在でいたい。
小さな宝物でいたい。
結局、恋の台詞を口にしてこそ、
恋人なんだよね。
寂しいのは逢えないからじゃなくて、
甘さがないから。
「愛してるって言ってよ」
女が言うと泣き言なのに、
男が言うとなんて甘美なんだろう。
取り返しのつかないことをした。
詫びる前の心構えをしなくては。


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