呟き

出会いはネットの波の中。
友達の繋ぐ波の向こうに、ひっそりとこの詩人は船を浮かべていました。

その海は大人たちが集う海。
陸ではちょっと生き難い船長たちが、水を得た魚のように航海していました。
いつも沢山の人が乗りこむ豪華客船。深海を潜水している船。
毎夜パーティーがある船や、ドキドキするショーが見られる船もありました。

一時期、私はその海にいました。私の船は例えるならタグボート。
桟橋まで行っては大きな海原にいる船と話したり、ある日は陸の人たちを乗せたり。
そんな時、その船を見つけたのです。
決して華美ではなく、大きなモーターもついていなさそうでした。
でも、なんとも気持ちよさそうに大きな海に浮かんでいます。
過激な操縦をする船が大波を作っても、その白くて可愛い船は穏やかに見えました。
繊細な作りにも見えるその可憐な船で、こんな波の中でも軽々乗りこなす船長。
どんなジャンヌダルクなのだろう。その船の中に入ってみると……。

――船長は男性でした。

でも、柔らかくて暖かくて、猥雑さは無くて、官能はひっそり息づいている。
どこまでも聡明な「従の人」でした。
あの海にいたおかげで、彼であり彼女であり詩人であるその人に辿り着きました。
弱気になった時にテキメンのおまじないをくれたりするその人を、
私は詩作も含めて「師匠」と呼ぶのですが、本人は「ハズい」と仰います。

サイトの性質上、転載の形で許可を戴きました。
どうか持ち帰るなら心の中だけに。著作権等、全て師匠のものです。
ファンの執拗なお願いに屈してくれて、ありがとう。

そして、読んでくださった、あなた。

あなたはここまで誰かを慕うことが出来ますか?




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