砂に書いたイニシャルを
波が削る
消しゴムみたいに
 
右手の指に光ってた指輪を
高く遠く
波間に投げた
 
私もAになるはずだったのに
 
それでも海は穏やかに
知らん振りを決め込む
 
小さい事さと
宥めるように


inserted by FC2 system