冬は木肌に芽を隠し 夏は虫と雨に葉を散らし 秋には気まぐれに咲いてみせ でもすぐ手折らないと冬を越さず ご褒美の肥料がないと拗ねて 貰っていながら刺で刺して 本当に好きですか 本当に好きですか やっと心開いた臆病者が あなたに捧げる 芳しき春 あなたに差し出す 麗しき春
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